土地探しのコツってあるの?【本当は教えたくない裏技も公開】

注文住宅を建てたいけど土地を持っていない。。

不動産情報サイトを見ても何だか高そう。。

ウェブサイト以外で土地を探す方法が分からない。。

土地を購入後に

「相場よりも高かった。。」
「そんな調べ方あるのなら、もっといい土地に巡り合えてたかも。。」

と後悔しないために、住宅業界歴20年超えの筆者が分かりやすく解説いたします。

住宅購入の参考になれば幸いです。

この記事ではこんな悩みを解決します。

  • 土地の探し方ってどんな方法があるの?
  • 土地探しのコツ【本当は教えたくない土地探しの裏技】

この記事を書いている人

廣岡 旬 Hirooka Jun

  • 元住宅メーカーの部長
  • 卒業設計コンクールで最優秀賞受賞
  • 設計担当した物件が建築雑誌に掲載
  • 住宅資材の開発に携わる
  • 用地仕入・施工・設計など携わった職種は多岐にわたる
  • 建築業界で20年以上従事
  • 現在は住宅のコンサルタントをしながら、住宅業界に関わる情報を発信
目次

土地探しの方法

WEBSITEをクリックする人

手軽で簡単に探す方法として、WEBサイトで探す方法が王道です。

不動産WEBサービスを展開している企業には、大きく3つの種類が存在します。

  • 不動産情報サイト
  • 不動産仲介会社のホームページ
  • 不動産FC(フランチャイズ)

それぞれの特長を解説するにあたり、特定に日に検索したときの物件数も記載しております。

比較しやすいように今回はさいたま市西区で検索しています。

不動産情報サイト

不動産情報サイトを検索する人

手軽に探すことができ、かつ扱っている件数が多いのが特徴です。

有名どころ6社をリサーチしました。

会社名/サイト名さいたま市西区
LIFULL HOME’S(ホームズ)111
SUUMO(スーモ)65
at home(アットホーム)86
ニフティ不動産89
goo住宅・不動産148
YAHOO!不動産57

WEBサービスに特化しているため、どのサイトもユーザーが見やすく検索しやすい構成になっています。

一見情報が豊富に見えますが、2点ほど注意が必要です。

  • 各サイトが同じ物件を掲載していることが多い。
  • 単一サイトでも同じ物件を掲載しているケースがある。

なぜこのようなケースが発生するかというと・・・

住宅会社が掲載する場合、ユーザーがどのサイトを訪れるか分からないので、1つでも多くの情報サイトに掲載しようとするためです。

仲介業者が掲載する場合、土地の売主との契約において、1社が独占して販売できるケースは極めて稀です。

この契約については専門的な内容になるため、ここでは売主は何社とも仲介の契約でき、契約できた仲介業者は皆、土地を仲介する権利が得られると理解しておいてください。

結果、多くの仲介業者が情報サイトに掲載することによって、同一の土地が何件も掲載されることになります。

まとめると、たくさん情報は載っていますが、2サイトくらい閲覧すれば事足りるかと思います。

不動産仲介会社のホームぺージ

住宅の売買を行い握手する人

不動産情報サイトに比べると、扱っている件数は少ないものの、独自に入手した土地情報を掲載していることがあるため、住みたい地域の情報が掲載されていれば、一見の価値はあります。

表をご覧いただくと、大手のほとんどが旧財閥系の会社で占めているのが分かります。

会社名/サイト名さいたま市西区
三井のリハウス7
三井住友トラスト不動産2
三菱UFJ不動産販売0
住友不動産販売4
住友林業ホームサービス1
東急リバブル2

土地情報にはWEBサイトには掲載していない、もしくは会員限定の「クローズドな情報」があると言われますが、仲介の場合、売れなければ売主から媒介契約(仲介をする権利)を解約(または継続しない)されてしまう恐れがあるため、「クローズドな情報」はほぼないと考えてよいでしょう。

もし「クローズドな情報」があるとすれば、「水面下で取引が行われている」もしくは「土地の売主サイドから掲載を控えるように依頼されている」ケースが考えられますが、こういった特殊な案件をネット検索している1ユーザーが獲得できる確率は極めて低いと考えてよいでしょう。

不動産FC(フランチャイズ)

フランチャイズのイラスト

大手仲介会社のようにブランド力がない、地場の不動産会社が多く加盟しています。

看板(ブランド力)を借りて集客し、事業をおこなうという、まさにフランチャイズそのままです。

会社名/サイト名さいたま市西区
HOUSE DO(ハウス ドゥ)12
センチュリー218
ピタットハウス1

土地情報としては、前項の不動産仲介会社と大差がありません。

不動産FCの多くは、アパマンやミニミニなどの賃貸が多く、土地を扱うFCは数えるほどしかありません。

たまに「ほりだしものあるかな?」程度に検索する感じで問題ないでしょう。

本当は教えたくない土地探しの裏技

トップシークレットの書類

まず、はじめに知っていただきたいのは、WEBで探すよりも手間がかかるということです。

法人でも個人でも、努力なくして良い土地に巡り合うことはできません。

不動産業界で「千三つ」という言葉は有名です。

一般的に「1,000個ある話の中で、本当のことは3つしか言わない」という、いわゆる「ほらふき」の意味で使われますが、業界では「1,000件検討しても3件しか契約できない」という意味で使われます。

不動産を本業にしている会社でさえ、そんな確立なので、個人が理想の土地を獲得することが、どれだけ難しいことなのかは想像に難しくないと思います。

ただし、闇雲に探すことと、根拠をもって探すことでは、出会える確率は格段に変わってきます。

ここでは意外に知られていない、「良い土地に出会える確率を上げる方法」を3つほど解説します。

  • 効率よく足で稼ぐ方法
  • 情報の集まるところへアプローチ
  • 土地と建物は別契約の盲点を狙う

効率よく足で稼ぐ方法

コーヒーを持ち、歩きながら電話をする人

不動産屋さんから情報を得る方法ですが、探している地域だけでも何十社もあるため、1回訪問するだけなら何とか頑張れます。

しかしながら、良い不動産情報ほど何回も訪問して、顔を覚えてもらって初めて入手することができます。

なぜ、そのような現象が起きるかというと、何十社という住宅会社の用地担当者が、情報を取得するために、頻繁に出入りしており、不動産屋さんからすると買い手は山ほどいる状態だからです。

不動産屋さんも「1円でも高く売りたい」気持ちはあるものの、頻繁に訪問してくれる気心の知れた人に情報を渡したくなるものです。

では、こんな猛者たちがうごめく業界で、効率よく入手できる方法を解説します。

宅建業の免許番号

宅建業の免許番号というのはご存じでしょうか?

不動産業を営む会社には必ず付いていますが、この番号は5年に1度更新されていきます。

5年に1度しか更新されないため、この数字が大きいほど歴史のある会社ということになります。

歴史のある町の不動産屋さんは、代々地主さんとの繋がり、WEBサイトで拡散しなくても売れる土地情報を提供できる可能性が高いです。

免許番号の数字が大きい不動産屋さんからアプローチする方法が効率よく足で稼ぐ方法です。

不動産屋さんの探し方と免許番号の調べ方

不動産屋さんと免許番号は全国宅地建物取引業協会連合会(全宅連)で調べることができます。

全宅連のトップページ
出典:「全国宅地建物取引業協会連合会」を加工して作成

全宅連トップページ右上の【宅建協会】(赤枠部分)をクリック

全宅連の都道府県検索画面
出典:「全国宅地建物取引業協会連合会」を加工して作成

探しているエリアを選択(この記事ではさいたま市西区を探します)

宅地建物取引業協会のトップページ
出典:「全国宅地建物取引業協会連合会」を加工して作成

探している都道府県の「宅地建物取引業協会」を選択します。

会員名簿の検索ボタン
出典:「埼玉県宅地建物取引業協会」を加工して作成

協会ごとにWEBサイトのレイアウトは異なりますが、【会員名簿】【会員検索】といった表記を探してください。

埼玉県支部のページ
出典:「埼玉県宅地建物取引業協会」を加工して作成

宅建協会の多くは支部に分かれていますので、探しているエリアの支部を選択。

会員名簿一覧
出典:「埼玉県宅地建物取引業協会」を加工して作成

会社名や連絡先、免許番号を確認することができます。

免許番号に【大臣】【知事】と表記されていますが、ここでは気にせず数字の大きい会社を探しましょう。

数字の大きい会社のホームページがあれば確認しましょう。

ここでホームページを見る際のヒントをお知らせします。

  1. 住宅事業(建売・注文など)を展開している場合は、自社で購入するため可能性は低い。
  2. 大手ハウスメーカーの場合も同上です。
  3. ●●鉄道という鉄道系の会社も見込みは薄い。
  4. そもそもホームページがない(あっても古ぼけている) ⇒ 一番可能性が高い!!

④そもそもホームページがない不動産屋さんというのは、WEBに頼らず商いをしているということです。

地域の地主さんの土地を管理(駐車場管理など)しており、そういった深い関係性から土地の売買を任され、WEB上に出回ることなく売買されているケースが多く、良い土地と巡り合える可能性も大いに期待できます。

情報の集まるところへアプローチ

スマートフォンを検索する人

難易度は高くなりますが、不動産情報が集まるところというのは、ずばり住宅会社です。

住宅会社の中でも、建売住宅を扱っている会社です。

なぜ建売住宅かというと、そもそも建売住宅は1宅地では事業効率が悪いため、敬遠しがちだからです。

人気のあるエリアであれば1宅地でも事業化しますが、多くの場合最低2棟は建てられる土地を購入していきます。

では、1棟しか建てられない不動産情報を入手した場合、どうなるのでしょうか?

見送られるのです。

こういった1棟しか建てられない情報というのは、意外に存在します。

ではそんな情報をどうやって入手するのか?

建売会社に勤めている知人を当てにするしかありません。

そんな知人がいない方は、不動産・ハウスメーカー・工務店などに勤めている知人を介して紹介してもらいましょう。

これが難易度が高いという所以です。

土地と建物は別契約の盲点を狙う

家の模型を置いてメモを取る人

大手ハウスメーカーは自社で宅地開発をおこなって、自前で土地を用意します。

大手ハウスメーカーはそれなりの金額がしますので、土地を持ってて資金にゆとりのある方が購入されるケースも多いです。

狙いどころは地域のローコストハウスメーカーです。

こういった会社に依頼するお客さんは、予算も少なく、土地を持っていない方が多いです。

そういったお客さんに対して、地域のハウスメーカーは不動産屋さんと連携して土地を紹介してくれます。

もちろん大手ハウスメーカーも紹介してくれますが、「土地なし客がメイン」の地域ハウスメーカーの方が、紹介してらえる可能性が高いです。


ここからが本題です。

この不動産屋さんと連携した土地紹介ですが、この紹介してもらった土地は誰に仲介してもらって、誰から買うのでしょうか?

誰に土地を仲介してもらうのか?

紹介してもらう不動産屋さんです。

(例外的にハウスメーカーも仲介に入るケースがあります)

誰から買うのか?

土地の所有者です。ハウスメーカーではありません。

この2つのQ&Aによる取引の流れだと、このようなことができます。

ハウスメーカーに土地を紹介してもらい、土地は購入するが、建物は別のハウスメーカーに建ててもらう。

土地の所有者がハウスメーカーではないので「建築条件付き」という条件を付けることができません。

もしそんなことになれば、土地の所有者さんからすると「なんで私の土地で、勝手にあなたの会社の建物しか建てられないという条件を付けてるんですか?」となります。

これから、どこのハウスメーカーに依頼しようか検討しているのであれば、商談をおこなう際に、そこのハウスメーカーに決めていなくても、土地を紹介してもらうようにしてみてはいかがでしょうか?

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