住宅会社には、営業・施工・設計・事務・販売促進(広告・Web担当)など、さまざまな職種があります。
中でも営業職は、「ブラック」というイメージを持たれがちですが、実は最も高年収を狙える職種でもあります。一方で、販売促進や事務職は年収が抑えめな傾向があるものの、ワークライフバランスを取りやすく、安定した働き方ができるというメリットもあります。
このように、職種によって働き方も年収も大きく異なる住宅業界。今回は、住宅会社の年収事情を地域別・職種別に徹底調査し、実際のデータをもとに解説していきます。
本記事でわかること
- 住宅会社の平均年収
- 全国の平均年収との比較
- 地域別の平均年収
- 職種別の平均年収
筆者は、住宅・不動産業界に強い転職エージェントを実際に利用した経験もあります。その体験をもとにした記事も執筆していますので、興味のある方はぜひ以下もご覧ください。

この記事を書いている人

廣岡 旬 Hirooka Jun
- 🏠 自らマンション&注文住宅を購入した経験を活かし、ユーザー目線で専門情報を発信。
- 💼 設計事務所・分譲住宅会社・注文住宅会社など、さまざまな業態を経験。
- 📈 転職活動では13社のエージェントを活用し、業界内のキャリア形成にも精通。
- X(旧Twitter)ではフォロワー3,000人以上に支持され、有益な情報を発信している。
全国の平均年収をチェック

まずは、自分の年収が高いのか低いのかを判断するために、全国の平均年収を見ておきましょう。
給与所得者数は、5,078万人(対前年比1.2%減、60万人の減少)で、その平均給与は458万円(同2.7%増、119千円の増加)となっている。
引用元:国税庁【令和4年分 民間給与実態統計調査】
全国の平均年収は458万円です。これを基準に、住宅会社の年収と比較していきます。
住宅会社の平均年収をデータで比較

住宅会社の平均年収 その1 jobtag(職業情報提供サイト/厚生労働省)
下のデータをご覧ください。

厚生労働省が提供している「jobtag」によると、住宅営業職の平均年収は【41歳で578万円】。
労働時間は月平均167時間とされており、以下のように計算できます。
1日あたり8時間勤務とすると、残業はわずか35分程度。祝日などを考慮しても、いわゆる“ブラック”なイメージとは異なる、健全な労働環境がうかがえます。
住宅会社の平均年収 その2 マイナビ転職(2023年版 業種別モデル年収ランキング)
続いて、マイナビ転職が発表した【2023年版 業種別 モデル年収ランキング】によると、住宅業界のモデル年収は【754万円】と非常に高水準。

調査対象:2022年4月1日~2023年3月31日の期間中にマイナビ転職に掲載された求人の「モデル年収例」から平均値を算出
引用元:マイナビ転職【2023年版 業種別ランキング結果概要】
業種の名称は、マイナビ転職上の分類名に準ずる
この金額は、インセンティブ(歩合給)が含まれている可能性が高く、成果に応じて大きく年収が増える営業職ならではの特徴が反映されていると考えられます。
住宅会社の平均年収 その3 求人ボックス「給料ナビ」
一方で、求人ボックスが提供する給料ナビでは、やや控えめな年収データが示されています。

給料情報の算出について
記載の給料情報は2024年1月に求人ボックス上で掲載されていた求人情報から算出した給料情報です。
引用元:求人ボックス【給料ナビ】
この数値はおそらく「基本給」のみをベースにしており、インセンティブ(歩合)は含まれていない可能性が高いです。
たとえば、月に1棟を販売するペースであれば、基本給+インセンティブで750万円以上を狙える場合もありますが、基本給だけであれば400万円台となり、全国平均を下回るケースもあります。
全国の平均年収と比較
ここまでの3つのデータ(jobtag/マイナビ転職/求人ボックス)を比較すると、住宅業界の平均年収は【おおよそ580万円】前後といったところ。
全国平均の【458万円】よりは明らかに高く、特に営業職においては成果に応じて高収入が期待できる業界であることがわかります。分かります。
色々な角度から住宅会社の年収を見る

住宅会社は他の業界に比べ、年齢・職種・地域・実力によって大きく差がでてくる業界かもしれません。
特に営業の場合、役職に関わりなく、年収300万円〜年収5,000万円くらいの差がでます。
ここでは、次の4つの項目から住宅会社の年収を紹介していきます。
- 年齢別
- 地域別
- 職種別
年齢別の年収
2つのデータから年齢別の年収を紹介します。
実力主義的なイメージが強い住宅会社ですが、意外にも年齢によって、しっかりと年収が上がっていっているのが分かります。
30代〜40代で年収600万円も実現可能で、若くして高い収入が得られるとうのも、住宅会社の魅力です。
地域別の年収
地域別のデータは次のとおりです。お住まいの地域でご自分の年収と比較してみてください。
北海道 | 511万円 | 埼玉県 | 544万円 | 岐阜県 | 455万円 | 鳥取県 | 425万円 | 佐賀県 | 468万円 |
青森県 | 444万円 | 千葉県 | 579万円 | 静岡県 | 553万円 | 島根県 | 478万円 | 長崎県 | 459万円 |
岩手県 | 457万円 | 東京都 | 628万円 | 愛知県 | 603万円 | 岡山県 | 546万円 | 熊本県 | 457万円 |
宮城県 | 631万円 | 神奈川県 | 520万円 | 三重県 | 573万円 | 広島県 | 643万円 | 大分県 | 453万円 |
秋田県 | 496万円 | 新潟県 | 476万円 | 滋賀県 | 598万円 | 山口県 | 480万円 | 宮崎県 | 408万円 |
山形県 | 431万円 | 富山県 | 471万円 | 京都府 | 533万円 | 徳島県 | 497万円 | 鹿児島県 | 468万円 |
福島県 | 451万円 | 石川県 | 522万円 | 大阪府 | 593万円 | 香川県 | 515万円 | 沖縄県 | 480万円 |
茨城県 | 607万円 | 福井県 | 519万円 | 兵庫県 | 561万円 | 愛媛県 | 498万円 | ||
栃木県 | 572万円 | 山梨県 | 472万円 | 奈良県 | 798万円 | 高知県 | 475万円 | ||
群馬県 | 507万円 | 長野県 | 517万円 | 和歌山県 | 524万円 | 福岡県 | 561万円 |
なんと年収600万円超えの地域が6県もあり、全体(47都道府県)の12.7%となっております。
奈良県が東京都を抑えて798万円という驚愕の数値を叩き出しています。
年収500万円も含めると21県となり、全体の44.6%とほぼ半分です。
一方、一番年収の低い地域でも、宮崎県の408万円となっており、年収300万円台の地域が1つもないという、これまた驚愕のデータとなっています。
高収入を目指すなら、住宅会社はかなりオススメです。
職種別の平均年収と平均時給
職種 | 正社員(平均年収) | 派遣社員(平均時給) |
一級建築士 | 500万円 | 1,858円 |
意匠設計 | 522万円 | 1,943円 |
インテリアコーディネーター | 420万円 | 1,548円 |
営業事務 | 345万円 | 1,348円 |
CADオペレーター | 441万円 | 1,794円 |
建築デザイナー | 465万円 | 1,743円 |
経営企画 | 517万円 | 1,598円 |
システムエンジニア | 504万円 | 2,181円 |
住宅営業 | 408万円 | 1,492円 |
総務 | 354万円 | 1,416円 |
一般事務 | 333万円 | 1,311円 |
デベロッパー | 539万円 | 1,692円 |
不動産営業 | 422万円 | 1,355円 |
不動産事務 | 396万円 | 1,096円 |
不動産仲介 | 427万円 | 1,564円 |
用地仕入 | 518万円 | ー |
リフォーム営業 | 403万円 | 1,398円 |
現場監督 | 458万円 | 1,733円 |
基本給ベースのため、営業系は低く推移しているものの、年収500万円以上が7職種もあります。
また派遣社員の時給も、1,500円以上が10職種もあり、採用されやすい派遣社員から入り、正社員に転じるのも良い方法です。
ちなみに筆者も、派遣社員から正社員に転じた一人です。
一級建築士などの専門分野を除けば、ほとんどの職種で未経験でも募集されており、採用されてから専門知識を身につけて、専門分野へ異動し、キャリアアップを目指すケースも少なくありません。

住宅会社の年収は他の業界と比べてどうなの?

住宅会社の年収が、他の業界の年収と比べて安いのか?高いのか?見てみましょう!
職種 | 平均年収 |
WEBデザイナー | 340万円 |
エステシャン | 356万円 |
会計士 | 533万円 |
介護士 | 324万円 |
家庭教師 | 353万円 |
家電量販店 | 385万円 |
看護師 | 372万円 |
カーディーラー | 382万円 |
機械エンジニア | 473万円 |
行政書士 | 412万円 |
広告営業 | 427万円 |
司法書士 | 459万円 |
ショップ店員 | 366万円 |
自動車整備士 | 384万円 |
整体師 | 387万円 |
ソフトウェア開発 | 520万円 |
パティシエ | 390万円 |
美容師 | 361万円 |
プログラマー | 338万円 |
弁護士 | 550万円 |
薬剤師 | 498万円 |
ライター | 339万円 |
料理人 | 433万円 |
平均で抽出すると会計士や弁護士も500万円台となっています。
23職種を抽出しましたが、500万円を超えているのはわずか3職種。
300万円台は14職種と全体の60%を占めていました。
このデータから住宅会社が、高い年収であることが伺えます。
まとめ

平均年収
全国の平均年収458万円に対し、住宅会社が平均年収580万円(独自調査)となっており、122万円も高いことがわかりました。
年齢別
30代の平均年収が468万円〜576万円、40代の平均年種が514万円〜644万円という、若くして年収600万円も実現可能なことがわかりました。
地域別
平均年収が300万円台の地域が1つもなく、平均年収500万円以上の地域が47都道府県中、21県もあり、どこの地域で働いても高い年収を得られることがわかりました。
職種別
他の業界で平均年収500万円を超える職種が全体の13%に対し、住宅会社は全体の38.8%もあり、住宅会社の中であれば、多くの職種で年収500万円以上を得られることがわかりました。
住宅会社は営業だけでなく、色々な職種があります。その中で自分に合った職種を選び、高い収入を目指してみてはいかがでしょうか?
最後に・・住宅・不動産業界での転職を検討中の方へ
筆者は実際に利用したことのある住宅・不動産業界に強い転職エージェント についての記事も執筆しています。
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