住宅会社の平均年収は?住宅メーカーの元部長が地域や職種などタイプ別に解説します!

住宅会社には、営業や施工など色々な職種があります。営業はブラックなイメージが強い反面、一番高い年収になれる職種でもあります。

販売促進(広告やホームページを作る部署)は、高い年収を得るのが難しい反面、仕事とプライベートを両立などがやりやすい職種でもあります。

そんな振り幅の大きい住宅会社ですが、どれくらいの年収なのか色々な角度から調査しましたので、ご紹介していきます。

この記事ではこんなことを紹介します。

  • 住宅会社の平均年収
  • 全国の平均年収と住宅会社の平均年収の比較
  • 地域別の平均年収
  • 職種別の平均年収

この記事を書いている人

廣岡 旬 Hirooka Jun

  • 元住宅メーカーの部長
  • 卒業設計コンクールで最優秀賞受賞
  • 設計担当した物件が建築雑誌に掲載
  • 住宅資材の開発に携わる
  • 用地仕入・施工・設計など携わった職種は多岐にわたる
  • 建築業界で20年以上従事
  • 現在は住宅のコンサルタントをしながら、住宅業界に関わる情報を発信
目次

全国の平均年収

自分自身の年収との比較するのも良いですが、そもそも自分の年収が他の人と比べて、高いのか?低いのか?が分かりにくいと思いますので、全国の平均年収を見てみましょう。

給与所得者数は、5,078万人(対前年比1.2%減、60万人の減少)で、その平均給与は458万円(同2.7%増、119千円の増加)となっている。

引用元:国税庁【令和4年分 民間給与実態統計調査】

全国の平均年収は458万円です。

この年収をベースに住宅会社の年収を見ていきましょう。

住宅会社の平均年収

住宅会社の平均年収 その1

下のデータをご覧ください。

厚生労働省が提供している【職業情報提供サイト jobtag】というサイトが提供しているデータです。

引用元:厚生労働省

41歳で578万円であれば、決して悪くない年収ですね。

労働時間が167時間というのは、意外にも少ないです。

下の計算式をご覧ください。

167時間 ➗ (週5日勤務 ✖️ 4週間) 🟰 1日あたりの就業時間は8.35時間

1日あたりの就業時間が8時間とすると、35分しか残業をしていないことになります。

実際には祝日などもあるため、そういうわけではありませんが、ブラックなイメージとは随分とかけ離れています。

住宅会社の平均年収 その2

次のデータはこちらです。

マイナビ転職の【2023年版 業種別 モデル年収平均ランキング】です。

引用元:マイナビ転職

驚愕の754万円となっています。

調査対象:2022年4月1日~2023年3月31日の期間中にマイナビ転職に掲載された求人の「モデル年収例」から平均値を算出
業種の名称は、マイナビ転職上の分類名に準ずる

引用元:マイナビ転職【2023年版 業種別ランキング結果概要】

調査対象の内容から、実際にこの年収で転職できたかどうかは不明ですが、この年収はインセンティブ(歩合)が加味されている可能性が高いですね。

住宅会社の平均年収 その3

最後のデータが求人ボックスの【給料ナビ】です。

引用元:求人ボックス

今度は逆に低い年収となっています。

給料情報の算出について

記載の給料情報は2024年1月に求人ボックス上で掲載されていた求人情報から算出した給料情報です。

引用元:求人ボックス【給料ナビ】

このデータの年収は、基本給のみでインセンティグ(歩合)が加味されていない、可能性が高いですね。

マイナビ転職のように、月1棟くらいのペースで販売していくと、基本給+インセンティブ(歩合)で750万円を超えていきます。

逆に基本給だけだと、400万円くらいで全国の平均年収以下となります。

全国の平均年収と比較

全国の平均年収と、これまで紹介した3つのデータを比較してみましょう。

全国の平均jobtagマイナビ転職求人ボックス
458万円578万円754万円408万円
引用元:国税庁厚生労働省マイナビ転職求人ボックス

サイトによってばらつきがありましたが、ざっくりですがjobtag/マイナビ転職/求人ボックスの平均が580万円で、全国の平均年収よりは高いのが分かります。

色々な角度から住宅会社の年収を見る

住宅会社は他の業界に比べ、年齢・職種・地域・実力によって大きく差がでてくる業界かもしれません。

特に営業の場合、役職に関わりなく、年収300万円〜年収5,000万円くらいの差がでます。

ここでは、次の4つの項目から住宅会社の年収を紹介していきます。

  1. 年齢別
  2. 地域別
  3. 職種別

年齢別の年収

2つのデータから年齢別の年収を紹介します。

jobtagdoda
20代400万円379万円
30代576万円468万円
40代644万円514万円
50代705万円591万円
引用元:厚生労働省doda

実力主義的なイメージが強い住宅会社ですが、意外にも年齢によって、しっかりと年収が上がっていっているのが分かります。

30代〜40代で年収600万円も実現可能で、若くして高い収入が得られるとうのも、住宅会社の魅力です。

地域別の年収

地域別のデータは次のとおりです。お住まいの地域でご自分の年収と比較してみてください。

北海道511万円埼玉県544万円岐阜県455万円鳥取県425万円佐賀県468万円
青森県444万円千葉県579万円静岡県553万円島根県478万円長崎県459万円
岩手県457万円東京都628万円愛知県603万円岡山県546万円熊本県457万円
宮城県631万円神奈川県520万円三重県573万円広島県643万円大分県453万円
秋田県496万円新潟県476万円滋賀県598万円山口県480万円宮崎県408万円
山形県431万円富山県471万円京都府533万円徳島県497万円鹿児島県468万円
福島県451万円石川県522万円大阪府593万円香川県515万円沖縄県480万円
茨城県607万円福井県519万円兵庫県561万円愛媛県498万円
栃木県572万円山梨県472万円奈良県798万円高知県475万円
群馬県507万円長野県517万円和歌山県524万円福岡県561万円
引用元:厚生労働省

なんと年収600万円超えの地域が6県もあり、全体(47都道府県)の12.7%となっております。

奈良県が東京都を抑えて798万円という驚愕の数値を叩き出しています。

年収500万円も含めると21県となり、全体の44.6%とほぼ半分です。

一方、一番年収の低い地域でも、宮崎県の408万円となっており、年収300万円台の地域が1つもないという、これまた驚愕のデータとなっています。

高収入を目指すなら、住宅会社はかなりオススメです。

職種別の平均年収と平均時給

職種正社員(平均年収)派遣社員(平均時給)
一級建築士500万円1,858円
意匠設計522万円1,943円
インテリアコーディネーター420万円1,548円
営業事務345万円1,348円
CADオペレーター441万円1,794円
建築デザイナー465万円1,743円
経営企画517万円1,598円
システムエンジニア504万円2,181円
住宅営業408万円1,492円
総務354万円1,416円
一般事務333万円1,311円
デベロッパー539万円1,692円
不動産営業422万円1,355円
不動産事務396万円1,096円
不動産仲介427万円1,564円
用地仕入518万円
リフォーム営業403万円1,398円
現場監督458万円1,733円
引用元:求人ボックス

基本給ベースのため、営業系は低く推移しているものの、年収500万円以上が7職種もあります。

また派遣社員の時給も、1,500円以上が10職種もあり、採用されやすい派遣社員から入り、正社員に転じるのも良い方法です。

ちなみに筆者も、派遣社員から正社員に転じた一人です。

一級建築士などの専門分野を除けば、ほとんどの職種で未経験でも募集されており、採用されてから専門知識を身につけて、専門分野へ異動し、キャリアアップを目指すケースも少なくありません。

住宅会社の年収は他の業界と比べてどうなの?

住宅会社の年収が、他の業界の年収と比べて安いのか?高いのか?見てみましょう!

職種平均年収
WEBデザイナー340万円
エステシャン356万円
会計士533万円
介護士324万円
家庭教師353万円
家電量販店385万円
看護師372万円
カーディーラー382万円
機械エンジニア473万円
行政書士412万円
広告営業427万円
司法書士459万円
ショップ店員366万円
自動車整備士384万円
整体師387万円
ソフトウェア開発520万円
パティシエ390万円
美容師361万円
プログラマー338万円
弁護士550万円
薬剤師498万円
ライター339万円
料理人433万円
引用元:求人ボックス

平均で抽出すると会計士や弁護士も500万円台となっています。

23職種を抽出しましたが、500万円を超えているのはわずか3職種。

300万円台は14職種と全体の60%を占めていました。

このデータから住宅会社が、高い年収であることが伺えます。

まとめ

平均年収

全国の平均年収458万円に対し、住宅会社が平均年収580万円(独自調査)となっており、122万円も高いことがわかりました。

年齢別

30代の平均年収が468万円〜576万円、40代の平均年種が514万円〜644万円という、若くして年収600万円も実現可能なことがわかりました。

地域別

平均年収が300万円台の地域が1つもなく、平均年収500万円以上の地域が47都道府県中、21県もあり、どこの地域で働いても高い年収を得られることがわかりました。

職種別

他の業界で平均年収500万円を超える職種が全体の13%に対し、住宅会社は全体の38.8%もあり、住宅会社の中であれば、多くの職種で年収500万円以上を得られることがわかりました。

住宅会社は営業だけでなく、色々な職種があります。

その中で自分に合った職種を選び、高い収入を目指してみてはいかがでしょうか?

この記事が転職をお考えの方に、少しでもお役に立てたら幸いです。

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